梅雨入りを意識させるこの時期にしては気温の高さにおどろく身体をいたわりながら、聖母月(5月)からみこころの月(6月)へと教会の暦はすすんでいきます。
今年から聖霊降臨の主日の翌月曜日が「教会の母マリア」を記念する日として定められました。今年は5月21日月曜日です。当日多摩教会聖堂でのミサはありませんが、その他のところでミサに赴く方は、すでに発行されている毎日のミサの内容が変更されていますので、中央協議会のホームページから差し替え箇所を確認ください。
多摩教会としての5月から6月は、「備えの時期」ともいえる感覚があります。キリストの聖体(今年は6月3日)では7人が初聖体をうけるための勉強をしていますし、多摩教会の構内を使ってのバザー(10月21日)も準備がはじまっています。郊外の黙想の家での研修や子ども達の合宿の企画もはじまるときいています。
教会の母マリアの記念について「マリアはキリストを生み育てキリストが十字架の死の前にあがなわれた人々の母とされた。」というパウロ6世教皇のことばをもって受け止められ、今年のルルドの聖母(2月11日)に記念する旨が発表されたものです。
新しいでも通例のことでも始め時は高揚することもあれば、不安もついてまわります。同時に準備を進める過程のなかで思い通りに行かない事に対して、大なり小なりの「痛さ」を持つこともあるでしょう。教会の母としてマリアを記念に据えたことは、わたしたちのそうした気持ちを受け止めささげてくださること、そして広い意味で恩寵へと行き着く先を示してくださっていることになります。
6月3日は初聖体が行われますが、同時に星野正道神父様の主司式によるものです。星野神父様は1993年3月の叙階ですので、司祭叙階から25年の銀祝の年になります。瀬田にあったアントニオ神学校卒業しての叙階ですので、教区司祭と異なる要請を歩んでこられています。それゆえ霊性も豊かさをもっておられることは感じられている方もおられるでしょう。2006年から2008年まで多摩教会協力司祭として主任司祭のもとで助けをいただきました。
私は、神学校3年目のとき、教区神学生の黙想会で星野神父様の指導をいただきました。そのときの「自分の今の生活とその先の生涯をキリストの生涯と合わせてみなさい」という言葉が今も残っています。司祭というのは、はかりしれない大きな恩寵に向かいながら、苦悩で眠れない日々の疲れを感じながら、キリストの生涯と関われることを喜びとし、また福音を携えて前進するものと感じています。25年の歳月のあいだ、神父様に与えられた神の関わりの祝いを私たちはミサ後のパーティで表す機会をもちますが、現在、星野神父様のこれからを祈る霊的花束も募っています。聖堂エントランスホールにある用紙をお使い下さい。
6月17日は被災地の活動をなされているシスター丸森をお招きして、拡大入門講座を行います。拡大入門講座とは通常の主任司祭の講座にかわって、修道者・司祭を招いて経験や霊性に導かれた「証し」をうかがうものです。入門講座を卒業された方も参加をおすすめします。
シスターは福島県内の教会関係と連携して被災地の心のケアの一環である傾聴を実践されました。わたしたちは関わりなくしては自分を肯定することもできませんし、その会話というのは重要な役目をはたしているのですが、「聞く」という助けは被災地の人をはじめ、喪失感と向き合っていた方々とはどうであったのかの様子を聞ければとおもいます。詳しくはホームページまたはエントランスにあるちらしをご覧下さい。
神様の想いは愛に満ちていると同時にはかり難いもの。その事柄に心をあわせて生涯を歩んだマリアの姿に倣うために、するべきことを積み重ねながら、み言葉をしっかり受けなおす時期にいたしましょう。