連載コラム:「オアシスを心で記憶する」

連載コラム「スローガンの実現に向かって」第51回
オアシスを心で記憶する

諏訪・永山・聖ヶ丘地区 伊禮 正太郎

 2年前にある計画をたてました。それは、多摩教会に青年会を作ること。この教会には青年同士で集まるコミュニティーがありませんでした。
 そこで2年前に青年会を作ることを決意しました。一人一人に呼びかけました。みんなは戸惑いながらもついて来てくれました。時には自分だけが盛り上がってるのかもしれないと思い、とても不安になりました。
 振り向けば誰もいないのではないだろうか? そう思う時もありました。でも、みんなしっかり付いて来てくれました!
 そして今回ついに正式な青年会として認めらたのです。教会には青年達が必要です。そして今の時代だからこそ青年会という集まりは大きな意味を持つでしょう。
 いま、教会に来る青年達が少なくなっています。それを昔の人たちはこう言います。
 「昔は青年がいっぱいで教会は盛り上がってた」と。
 だったら俺達にも出来るはず。この教会を盛り上げられるはず。10代、20代はとても大事な時期です。大人たちが勝手にやってきた教育の責任を押し付けられ、面白くもない昔話を聞かされる毎日に疲れているはずです。青年達の居場所が必要です。楽しいことや辛いことをシェアしてくれることが必要です。

 「心の記憶」を増やしていきましょう。「頭の記憶」ではダメです。例えば皆さんは中学校で習った因数分解を覚えてますか? きっと思い出せないはずです。
 なぜなら頭で記憶したからです。でも中学のときに友達といった場所、好きな人に告白した言葉は、何故か鮮明に覚えてるはずです。それは「心で記憶」したからです。
 そんな「心の記憶」を増やしていく場所が青年会であってほしいです。そして、われわれ青年会は真の家族です。家族を愛するように隣人を愛す、そんな愛が今の日本は薄れていると思います。
 沖縄には警察も医者もいない島がいくつかあります。その島では事件・事故が起きません。みんなが家族のように愛し合っています。そこは小さな島ですが、とても大きな愛があるはずです。
 似たように僕たちも真の家族です。最初は恥じらいがあっても、そんなの1時間で無くなります。1時間後には家族になっているのです。

 新しく青年会が出来るのは、とても稀なことだそうです。でもこの教会には青年同士が集まれるオアシスがあるのです。
 われわれ青年は社会にもまれて、汚くなります。醜くなります。そんな醜さも愛せる青年会になりたいです。
 今の世代の青年達だけで作り上げた「愛」の溢れた青年会、そして青年たちのオアシスはとても脆く崩れやすいですが、僕達は負けません。
 そして必ず僕達が守り抜きます。 アーメン