巻頭言:主任司祭 豊島 治「邁進します」

邁進します

主任司祭 豊島 治

 紅葉もおわり、冬の訪れを感じる中 マスクをしながら通りを往来している人が多く見られます。体調管理に留意する時期ですね。
 11月23日には幸田司教さまがいらして現在の福島(南相馬市)体験から私たちに示唆をくださいました。これからは平神父さま、12月10日前後には鶴巻神父さま、12月24日には寺西神父さまが多摩教会にいらしてくださいます。それぞれの神父さまの当日スケジュールは「多摩カトリックニューズ」今月号に記載されています。どうぞ確認ください。

 私事ではありますが、寺西神父さまは私が中学・高校生のとき通っていた高円寺教会の主任司祭で7年間おられました。そのときの助任司祭は幸田神父さまで3年間でした。私は反抗期であり、自分の有り様にもがいた時期(今も継続してますが)でした。また司祭召命を抱かせるきっかけもいただきました。
 その後、神学院院長としての寺西神父さまに再会し、幸田司教さまとしてお迎えすることになります。ですからお会いすると緊張します。

 多摩からいらした寺西神父さま関連の本には、多摩教会の初代主任司祭としていらしたときから書き続けておられた多摩カトリックニューズの巻頭言文書があり、私は許可もとらず立ち読みしていました。記憶力旺盛の時期ですから暗記したかと思うくらい頭にはいりました。文中にある八巻さんや諸葛さん、晴佐久さん(昌英さんのお父様のほうです)は見たことないけど、どんな人なのだろうと想像していました。ですから2016年、私が多摩教会主任の任命をうけたときびっくりしました。そして中学のとき読んだ文章の内容が頭に思い浮かび、「赴任にあたって予習はばっちりだ」と思ってしまいました。実に33年前から予習していたことになりますから。

 はじめ多摩教会は「旅する教会」という名を看板に邁進してきました。それぞれの家庭を訪問しミサ、借家、マンションそれぞれを使って、使い切って邁進し、聖ヶ丘の地に集いの場を建てました。その過程は今風のことばをつかうと「SCRAP & BUILD」なのでしょう。それでいくと、45年の多摩教会史のなかで聖堂を如何に維持し、将来につなぐかの過渡期が今からとなります。人との関わりには「今」を基準に据えますが、建物となると15年から20年以上先を見越して考えるものです。毎週建物の点検をしていますが、さらにしっかり現状をみて来年から加速してトライしていくことになり、また簡単にはできないことですから、皆様には不便さへ理解と呼びかけに応えていただくことをお願いすることになります。

 東京大司教として神さまは菊地功司教様をあたえてくださいました。教会の役職定年もって単純に考えると、17年間この聖務にあたられると考えられます。私たちも、いままでのことをふり返って感謝をもち、今を確認し、この先の未来という希望へ邁進する人生の旅を神さまとともに歩んで行きましょう。