巻頭言:主任司祭 豊島 治「前進します」

前進します

主任司祭 豊島 治

 多摩カトリックニューズ今月号が発行されるのは1月20日大寒です。暦では一番寒い日ということですからこれから気候がかわって寒さが和らぐことが期待されます。
 教会共同体として、この時期に総会を行っています。普段どれだけ他者のために祈っているか、励ましているか、奉仕しているかという信仰者としての重要なことは文字化不可能ですから、互いにうかがい知ることは難しいです。総会では数字や文字になるものだけ一部報告がされます。
 『教会は、誰かが経営をしているお店にお客さんがやってくるようなそういう存在ではなく、その共同体に属するすべての人によって成り立つ存在です。それは教区共同体も、小教区共同体も同じことであります。信徒、司祭、修道者が、それぞれ共同体の中で役割を果たし、責任を分担していくことで、一つの体は成立いたします。その意味で、継続した信仰養成は重要であり、そのためのリーダーには、信徒の方々にも積極的に関わっていただきたいとわたしは思います』
 と菊地新大司教も年頭にのべられています。
 2月11日、総会です。多摩教会在籍の方はご出席ください。

 さて、そのほかにも共同体としての歩みは止まることなく動いています。
 2月11日は聖ヨハネパウロ2世教皇が定めた「世界病者の日」となっています。

『病気で苦しんでいる皆様、まさにキリストの傷を通して、わたしたちは人類を苦しめているすべての悪に希望のまなざしを向けることができます。復活において主は、世界から苦しみと悪を取り去りはしませんでしたが、根源においてそれらを打ち負かしたのです。主は全能の愛をもって、悪の傲慢を退けました。そして、平和と喜びへの道は愛であることを、わたしたちに示したのです。』(2011年ベネディクト16世病者の日メッセージ)

 教会のなかに、またひとりひとりの信仰者の日々の関わりの中に、病気の苦しみの中にある方が多くおられます。すべての悪を打ち負かした主における希望を、私たち信仰者がその言動を通じて、苦しみのうちにある方々に伝えていくことができるよう、2月10日土曜日、11日日曜日の多摩教会ミサで取次をもとめる方の名前をささげて祈ります。東京教区としての病者の日のミサは12日(振替休日)13時30分からカテドラルです。

 2月14日は灰の水曜日で大斎・小斎の日です。10時から多摩教会でミサと灰の式が行われます。その週の土日四旬節第一主日2月17日(土)18日(日)には中央協議会カトリック新聞・出版部長の松浦謙神父様がいらして司教様方の活動広報物を紹介していただきます。販売会でよい本と出合えるかもしれません。

 2月22日から、福島県南相馬・浪江地区被災地&福島第一原発へ多摩教会代表が訪問します。実施に向けて現在各施設との最終打合せの段階ですが、実り多きものとなるようにお祈りください。

 今年もいつもの通り多摩教会は活動していくことでしょう。感謝申し上げます。よろしくおねがいします。