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2009年7月号 No.431  2009.7.18

病床も聖堂
晴佐久 昌英 神父
初聖体の感想 時 龍也、南條 効子
次男の洗礼 松口 嘉之

病床も聖堂

                           主任司祭 晴佐久 昌英

 来週、ドン・ボスコ社から「病めるときも」という小冊子が発行されます。「病と向き合うすべての人へ」というサブタイトルからも分かるとおり、病気の人を力づけ、大切な信仰を支え、つらい思いにそっと寄り添うために編集されたものです。ご病人へのお見舞いとして差しあげたり、ご病人のために祈るときなどに最適ですので、ぜひご一読ください。受付にて、百円で販売します。
 巻頭に、「夜の病室のあなたに」という文章を載せました。「こんばんは。晴佐久神父です。」という一行に始まり、自分の病気の体験に触れ、病のときは神の愛に目覚める恵みのときだと語り、「今夜はぐっすり眠れますように。おやすみなさい。」で終わるという内容です。何故そのような、「わたしが、あなたに」語りかける文体にしたかというと、それが病気の時最も必要なことだからです。
 病気の時、人は孤独です。痛みも不安も、ひとりで背負っている気持ちになります。病状が悪化する中で、時に神に見捨てられたような思いにとらわれることだってあります。ですから、病気の時にありがたいのは、その苦しみを一緒に背負ってくれる家族であり、そのつらさが分かるよとそばにいてくれる友人であり、「わたしはあなたを愛している。いつもあなたと共にいて、その苦しみを共に背負っている」と語りかけてくださるイエス・キリストの存在なのです。一冊の小冊子で語りかけることで、孤独なご病人がそんな救い主の語りかけを聞き取ってくれればと思ったのです。

 今月から、多摩教会の病床訪問チームを発足させました。まだ始まったばかりですから、関心のある方はぜひチームに加わってください。教会は、キリストの家族です。家族の病床を訪問し、ご聖体をお届けするのは当然のことです。キリストの家族として最も大切なことは家族の食事であるミサを共にすることですが、だれよりもミサで力づけられる必要のある病気の人が、そのミサに来ることができません。部屋で寝ている病気の子どもの枕元にお母さんがお粥を運ぶように、ご聖体をお運びするキリストの家族が必要です。
 もちろんお運びする第一人者は司祭ですし、現にお運びしていますが、教会家族みんながもっと普通に、もっと足しげくお運びするならば、教会はいっそう暖かい家族になっていくことでしょう。ご聖体は「聖体奉仕者」でなければ運べないと思っている方も多いようですが、主任司祭が任命すればだれでも運ぶことができます。たとえばご主人が病気になってミサにこられなくなった時に奥様が、あるいはお母様が高齢で外出できなくなった時に息子さんが、予め許可をもらって聖体奉仕者となることが可能です。毎週、主日のミサで聖体拝領の時にご病人の分も預かり、ミサ後にご自宅でお授けすればいいのです。
 そのようなご家族がいない場合やお一人で入院している場合などは、教会のお友達や地区会など近隣の教会家族がお運びしたらいいでしょう。それらをみんな含めて、病床訪問チームです。
元気な時は当たり前のようにミサに通っていた人でも、ひとたび病気になると、聖堂で共に礼拝できることがどれほどありがたいことかを思い知ります。ミサに行けないことを申し訳なく思う人もいるし、教会を引退してしまったかのようなさみしさを感じる人もいます。聖堂に集れた元気な人たちが、そんなさみしい思いを抱えている大勢の家族のことを忘れてミサを捧げているのでは、おなかをすかせている病気のわが子に運ぶお粥を忘れているようなもの。明日は我が身なのですから、身近にそんな教会家族がいないか、お互いに心を配ることにしましょう。教会は、神の愛のしるしなのですから。
病床であっても、主日の午前十時に、聖堂のミサに心を合わせてミサに連なることができます。「聖書と典礼」を広げ、十字を切り、集会祈願を祈り、答唱詩篇を歌い、聖書を朗読し、信仰宣言をし、共同祈願を捧げ、奉献文を読み、主の祈りを唱えて静かに待つ。やがて、昼過ぎには聖体奉仕者が午前中のミサの熱気を帯びたままやってきます。出来たてほやほやのご聖体を携えて。そして、今日のお説教はこんなでしたよと話し、ご聖体を授けてくれる。「わたしは、あなたを救う」と、枕元へキリストご自身が来られたのです。何と幸いなことでしょう。その時、病床はもはや立派な聖堂です。

初聖体の感想
                            時 龍也

 ちよっときんちようしてとまどってしまったけど、ちゃんともらえて
 食べられてよかったな−と思いました。じゆんびしてくれた人たち、
 ありがとうございます。

                            南條 効子(祖母)

 うれしい初聖体でございました。晴佐久神父様をはじめこの日のために準備してくださった塚本様、下津様ご夫妻他皆様に心から感謝申し上げます。龍也の初聖体の姿を見て涙がにじみました。神様の祝福がゆたかにそそがれることを祈ります。

次男の洗礼

                            松口 嘉之

 今年2月に次男、千紘(ちひろ)が生まれ、早いもので5ケ月になろうとしています。多くの人に助けていただきながら妻と共に、兄弟の育児に頑張っています。
 先月6月21日に無事に千紘の幼児洗礼を授けていただきました。千紘は当日すやすやと幸せそうに寝た状態での洗礼式で私たち両親も多摩教会で2回目の洗礼式ということでリラックスして望むことができました。
 洗礼式で皆様からいただいたあたたかい祝福と祈りのおかげで、千紘が少し逞しく、大きく成長したように思えます。
 洗礼名には、次男らしく元気に自由に広い世界をたくさん知ってほしいと願って付けた命名に沿って、大きな翼で羽ぱたいてもらいたいと願い、大天使ミカエルのお名前をいただきました。
 最後になりましたが晴佐久神父様、代父になっていただいた北村司郎様、そして多摩教会の皆様方のあたたかい祝福と歓迎、本当にありがとうございました。どうぞこれからも千紘はもとより、長男の慎平と家族共々よろしくお願い致します。

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