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2000年5月号 No.321  2000.5.20

皆さん、本当によかったですね 宮下 良平神父
小教区の初ミサ 竹内 秀弥
献堂式ドキュメント 加藤 泰彦
教会学校 献堂メッセージ 加藤 幸子
献堂式についての感想メモ帳  
委員長退任ご挨拶 加藤 泰彦
献堂式の様子を女子パウロ会のホームページLaudateからもご覧ください

 皆さん、本当によかったですね

                                宮下 良平神父

 皆さん、5月14日は素晴らしい、多摩教会の出発の日となりましたね。
 10時からの初ミサには300名近くの方が参加されました。私はミサに参加された信徒の数の多さに驚きました。
 私が多摩教会へ来て、初めてお目にかかった方や何年も教会へ来られていない方が何人もお見えになっておられました。それもうれしいことです。いろんな事情や思い、考えの中で、教会のミサを中心としたカトリック信仰から離れていた方がこの14日に戻ってこられたことを神様は一番喜ばれているに違いありません。
 また、3時からの献堂式では400名ほどの方がミサに参列されました。そして司祭も三十数名の方が来られ、30名の方が共同司式をしてくださいました。実にうれしいことです。
 約二時間の献堂式ミサと落成式典は、それまでの十分な準備の実りとして、素晴らしいものとなりました。式後、いろんな神父様から今日の献堂式はよかったとおっしゃつてくださいました。長いとは全然思わなかった。とてもメリハリのある素晴らしい式典だったと言われました。
 その中でも子ども達のメッセ一ジはとても感動的なものとなりました。未来に羽ばたく可能性に満ちた子ども達が、教会共同体の過去の歴史を語り、現在を生き、そして未来に向かって歩むメッセージを参列者に伝えることは、神の救いの歴史の一つの具体的な証しとして物語るものでした。
 それは多摩教会という地上の世界の小さな小さな神の民の共同体が、神の導きによって過去・現在・未来へと過ぎ越してゆく姿を献堂式を通して三位一体の神へお捧げするシンボリックな出来事であったと思います。
 そして、献堂式すべてはあの祭壇正面にある十字架と復活のキリスト像、すなわち「死と復活」という「過越しの神秘」へと集約されてゆくのでしょう。
 そして、献堂式には出ないで、駐車場、受付、祝賀会準備などをしていてくださった方々に心から感謝いたします。
 多摩教会信徒の一人ひとりのホスピタリティは素晴らしいと献堂式後にいろんな方々から伝えられました。私たちの目的、「心から暖かくお迎えしましょう」ということが達成されたと確信しています。
 私たちは献堂式当日だけのこととして適当に準備してきたのではなく、この1年を通しての準備と打ち合わせがあればこそ、暖かく迎える私たちに心の準備もできたのではないでしょうか。
 聖堂を建てるということは建物自体のハード面と、特に献堂式に向けての準備と共同体の一致と成長というソフトの面での建設があってこそ、聖堂が神様へ献堂されるのです。 私たち多摩教会共同体は、この聖堂建設の両面を力の限り行ったと断言できます。それは皆様一人ひとりの多摩教会聖堂建設という意識があったればこそできたのです。誠に素晴らしい共同体ではありませんか。この共同体の姿があればこそ、神様はこの素晴らしい、聖堂をお与えになったのでしょう。

 この長い聖堂建設に心配り、努力し、祈ってこられた多摩教会信徒の皆様、本当に御苦労様でした。この献堂式を神様からの恵みと大きな実りとして、新たな門出ができたように思います。
 そして、これからはこの聖堂を大切に維持管理し、10年で教区に返す借入金返済計画が滞りなく進められるように努力してゆくことが共同体の大きな課題となりました。
 と同時に、この聖堂を通して教会から離れていた方々が教会共同体の中で生きる信
仰を取り戻し、そして多くの方々が新たに神を知る恵みを与えられるように祈り、工夫と努力をすることも、私たちの大きな課題となっています。
 本当に皆様、御苦労様でした。
そして、ありがとうございました。 神に感謝です。

         小教区の初ミサ           
                              竹内 秀弥

 献堂式の日の朝、10時から新聖堂で多摩教会の信徒のための、初ミサが行われました。
待ちに待った新聖堂でのミサなので300名近くの方が参加され、チャーチオルガンは言うまでもなく、何もかも真新しい中で、参加者は少し興奮しながら夢心地のなかでミサは進行したよぅです。
 これからおそらく100年以上続くであろうこの聖堂で、初めてのミサに預かられたことを、皆さんと一緒に神に感謝したいと思い ます。

多摩教会300人信徒が集う初ミサ
新しいオルガンが奏でる中で 喜びのなかで新聖堂初の聖体拝領
旧聖堂(信徒館)でパーティ 献堂式本番に備えて腹ごしらえ

         献堂式ドキュメント
                                      
                               加藤 泰彦

 2000年5月14日(日)天気は曇り、暑からず寒からず。
 朝10時に、多摩の小教区の初ミサが始まる。前日までは、靴を脱いで入った新聖堂のピカピカのフローリングの床も、今日は靴のまま。もったいないなと思いながら、足を踏み入れられた方も多かったはず。
 聖堂内は、ガリラヤの間までいっぱいの人。ロジャースの新しいオルガンが奏でる音が、響きのいい堂内を包み、私たちの喜びが一つになつた清々しい感動のミサ。
 ミサ後、斉藤さん苦心惨憺の全体集合写真撮影。旧聖堂でのパーティ。多摩教会お家芸の、手作りの料理。この日は、お赤飯とちらし寿司で、牛後からの献堂式本番の腹ごしらえ。さあ頑張るゾ。
 各担当に分かれて.最後の準備に取りかかる。受付の設置、パーテイ会場の整備、聖堂内では、献堂式ミサの最終リハーサル。2時の受付開始を前にして、すでに、何名かの参列者が到着。
 2時の受付開始を過ぎると、続々と人々が訪れる。多摩教会から転出された懐かしい方々も、たくさん駆けつけて下さる。近隣の小教区だけでなく、遠く船橋の小教区からも、大勢が訪れて下さった。聞くと、この秋に献堂式を控えて、「ちょっと下見をさせていただきます」とのこと。どこも大変。
 共同司式の神父様も続々到着、フィリピンから西本神父様、韓国から金神父様も。程なく白柳枢機卿様もお着きになる。
 午後3時、30名の共同司式の司祭団と共に、白柳枢機卿様の主式による献堂式ミサが始まる。このミサを通して、私たちの知恵と、努力と、祈りの賜物である、この建物が主に捧げられた。ミサの最後の落成式では、多くの参加者に感銘を与えた、教会学校の子供達の献堂メッセージ。宮下神父様の熱のこもった献堂秘話の披露。舞鶴から駆けつけて下さった、建設委員長・北村さんのお話。まさに多摩教会の現在の姿が、集約されたミサでした。
 ミサ後の、祝賀パーティでは、たくさんの方々から「とてもすばらしい献堂式でした」「感動しました!」という声が聞かれました。パーティ後半には、初代主任司祭の寺西神父様も到着され、和気藹々の雰囲気につつまれたパーティでした。
 猪熊さんの「そろそろお開きに・・・」のアナウンスでパーティも終了。参加者たちは最後に.聖堂内の復活のキリスト像が、十字架を支えるシーンを目に刻んで、家路につかれました。
 朝から、働き詰めだった皆様、本当にご苦労さまでした。各担当者の、入念な準備で無事献堂式を終えることができました。何よりも、皆さんが、喜びのうちに、参列者の方々をお迎えした姿は、あの場に集まったすべての方々に伝わったと確信しております。

続々お客様がお見えになる
立錐の余地もなくなった聖堂 駐車場に清めの水をかける白柳枢機卿様
建設委員長北村さんのあいさつ 共同司式の神父様と侍者
献堂式のパーティ
宮下神父様のご指導に感謝 初代寺西神父様・二代小宇佐神父様に

       教会学校 献堂メッセージ
                                      
                              加藤 幸子

 前日のリハーサルでは、メッセージも、歌も、暗記できていなかった!
さすがの私も、かなり焦った。とにかく、覚えること、下を向かずに、顔を上げること.
この二点にしぼり、当日の特訓に賭けた。声の方はクリスマスの劇で、大きな声が出たので大丈夫だろう・・・
 そして、いよいよ本番。通路に並んで待っていると、いつも、一番手こずらせる子が、
「オレ、ドキドキが止まらない、どうしよう!」と胸を押さえているのがおかしい。
「さあ、御聖体をいただいたばかりだから、イエスさまがついているよ、だいじょうぶ、大きな声でね!」と、背中を押して送り出した。
 結果は、皆様が御覧になった通り。本番に強い子供たちが、多摩教会の若い力を、しつかりとアピールできました。
 子供たちも、皆の前で、声を揃えた、この日のできごとは、きっと、何十年たっても、かけがいのない思い出として、心に残ることでしょう。
 ちょっと冒険だったけど、やってよかった! と、しみじみ感動しています。
 最後に、いつも二つ返事で、作曲と演奏を引き受けて下さる小俣さん夫妻に感謝・・・あのすてきなメロディーと共に、多摩教会も、21世紀に向けて、一歩踏み出せたようです。
 メッセージ最後の一文です。

 ひとりひとりが よろこばれ
 みんなが集まる その中に
 神様の 大きな力が はたらくために
 きょう この聖なる恵みの年に
 多摩教会聖堂が ここに 献堂されました。


         献堂式についての感想メモ帳

献堂式、祝賀会、新聖堂などについての感想をまとめてみました。これからも皆様のご感想をお寄せ下さい。この欄で紹介しますので。

○ セルーチョ神父様(立川教会)
 献堂式に感激しました。聖堂もとてもきれいです。ぜひ一度この聖堂でミサを司式したいと思います。

○ 西本神父様(フィリピン・マニラ在住)
 ハードもソフトも共に良かったと思います。最大の功労者である宮下神父様に、信徒の皆さんからどうぞお礼を申し上げてください。

○ 武藤洋子様(当教会)
 「“カタコンベ”みたいだね。」パーティ会場の地下駐車場に枢機卿様をご案内した時に、最初に申された言葉でした。17日には、またバチカンにお出かけとのこと。“ミサ”の時とはちがって、なごまれた表情で来客の方々とご一緒に写真に入られたり、お話をされている姿は、カトリック教会の“お父さん”という感じがして、何とも微笑ましい風景でした。
 そのカタコンベ会場でのひとときは、今までのいそがしさと疲れを帳消しにするほどの楽しいものでした。あちらこちらから笑い顔と歓談の輪が広がり、この時ほど体がもう一つあったらと思らたことはありません。
 そして後日、夫妻で出席された立川教会のI さんから頂いたお便りに、「素晴らしい献堂式に出席させて頂き、有り難うございました。皆様のお喜びが身体と心に伝わって参りました。本当にすがすがしく、羨ましいと思いました…」 と書いてあるのを読んだ時、.あの日はすがすがしい一日を過ごせたのだと、また、嬉しさがこみあげてきたのでした。



            委員長退任ご挨拶
                                      
                                加藤 泰彦

 竹内前委員長からバトンタッチしてから、ひたすら新聖堂の建設と献堂式が、頭を離れない日々が続きました.5月14日献堂式を無事に終え、正直なところ肩の荷が下りました。
 実質的な仕事は、ほとんど井上委員長にしていただいたので、あれやこれやと考えを巡らすだけで、あっという間に時間がたってしまいました。井上委員長はじめ皆様にはこの1年数ヶ月、種々な形でご協力をいただき、ありがとうございました.ここに役割を終えさせていただきます。建物としての聖堂は建ちましたが、私たちの小教区共同体も、これから新たに変わっていきたいと思います。
 今後は、井上委員長、鈴木副委員長のもと、新しいミレニアムにふさわしい教会づくりに邁進していただきたいと思います。

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