「行きましょう、主の平和のうちに。」、派遣の祝福をうけた私たちは、ミサをしめくくるこの言葉によって、それぞれの生活の場へと
私たちが遣わされる生活の場とはどんな場か。多忙・孤独・不安などマイナスのこともあれば、希望・充実・喜びなど前に進む原動力なるものも存在している生活であります。
生活の場から教会の典礼にささげるものは何か、そして遣わされた私たちは何をもたらすのか。その視点を今年は大切にしてはいかがでしょうか。
四旬節は3月6日から始まっていますが、今後はこのような場があります。
● ゆるしの秘蹟=3月は16日と24日に
当教会では、原則月に1回、ゆるしの秘跡を受ける日を設けています。キリスト者としての秘跡としてこの日時に合わせて準備をすることが前提です。直近では、3月16日17時30分からと日曜日では3月24日9時から1時間の開設です。洗礼を受け、信仰生活を歩んでいる方は、洗礼前の面談のような気持ちで神さまの場に向き合いたいところです。秘跡ですので、儀式の文言に合わせていただきますが、「信仰の危機」なるものを感じている方はそうしてください。
● 特別講話=多摩教会保護聖人 聖コルベの所属していたコンベンツアル会の神父様による
四旬節は、復活祭を迎える前の準備の時期です。といっても、どのような視点で臨むのかは教皇メッセージ(冊子で用意されています)がありますが、多摩教会の皆さん、つまり共同体としての共通の時間と場も必要です。今回は3月24日日曜日のミサ後40分くらいの講話をお願いしています。チラシを参照ください。
● 主にささげる24時間=沈黙の祈りの場に
教皇フランシスコは、四旬節第四主日直前の金曜日夜から土曜日夜までの24時間を特別な祈りの時間として定め、2015年以来毎年、「主にささげる24時間」と名付けての取り組みを推奨してこられました。祈りの場である聖堂も、ミサ前後のあいさつや行事、さらには近年メンテナンス工事などでゆっくりする場としての時間が少なかったような気がします。29日から30日(安全確保のため施錠時間あり)が今年の実施日となります。別途チラシを参照ください。共同の祈り&沈黙する時を設け、そこに身をおくことができます。
● 聖週間=4月18日からの週;日曜枝の主日、木曜晩餐の夕べ、金曜受難、土曜復活
聖週間は、教会にとって特別なときです。イエスの受難、死、復活にすべてが集中します。すべてを集中しています。典礼は、歴史の出来事、あの救いの出来事を神秘的に再現していきます。昔の出来事の単なる反復ではありません。あの一回限りの、決定的出来事を、毎年記念することによって、絶えずあらたにしていくのです。その中で私たちは、あの出来事、救いのドラマに触れて、自分の中にもう一度確かめていくのです。聖木曜、金曜は19時。20日の復活徹夜祭は18時30分からです。共に思い起こす場にしいたいと思います。4月21日が復活の主日です。復活祭から始まる復活節は新しい学びの場でもあります。
● 11月来日といわれている教皇フランシスコの言葉と想いを知る=移住者・難民へ
移住の中で、また難民となる中で、困難を抱える方々とともに歩もうという、2年間にわたる国際キャンペーンを行っています。英語では「Share the Journey」、日本語では「排除ZERO」キャンペーンといたしました。人間は互いに良く知らないところから排除の火種が発生すると考え、まず困難な旅路を続ける人たちと出会い、互いの人生の旅路の道のりを分かち合い、その上で、身近な課題から支援をはじめていこうという趣旨です。
→その写真展が開催されます=4月7日から5月12日まで
難民・移住者の現状は日本のいわゆる在京キー局(つまりテレビのチャンネル)ではあまり報道されません。視聴率やスポンサーなどの都合が理由ともいわれています。現実の様子はどうなのかを、165カ国が加盟する国際カリタスが現場での写真をあつめたパネル展示で当事者のストーリーを学びます。
・ 4月7日から26日までは四谷
四谷駅前にあるニコラ・バレ修道院があるニコラ・バレ・ハウス一階の廊下に展示させていただきます。9時から16時。
・ 5月5日から12日は調布
調布教会ホールにて展示いたします。時間については多摩教会内のポスター&ホームページの更新情報を確認下さい。・東京都内の島でも開催予定。これもホームページの更新情報で確認ください。神父はこのため出張します。
→写真展と併せて講話の場もあります。5月12日に集約
高円寺教会、上野教会、成城教会で行われますが、多摩教会としては、多摩教会が所属する多摩東宣教協力体単位で5月12日12時30分から調布教会にて行います。足を運んでいただき、来日する教皇のことばの背景を事前に学んでおきたいと思います。
● 森司教さま多摩教会にて講話=5月19日
ミサ後講話をお願いしています。わたしのいのち、相手のいのちを想う視点での講話をお願いしています。これも時期が近づいたら報告します。
教皇来日や宣教協力体行事の変更を余儀なくされたことにより。年間行事予定のうち、大掃除を6月9日に、初聖体式の日と主任司祭霊名の祝いを7月7日に、多摩教会出身の猪熊神父さまの銀祝を6月30日に、それぞれ変更させていただきます。詳しくは評議会議事録にて説明します。
【 連載コラム 】
連載コラム「スローガンの実現に向かって」第97回
「恵みあふれる2年間」
2017年2月19日、信徒総会で豊島治神父から委員長職の委嘱を受けました。総会での挨拶で、洗礼を受けて3年にも満たない私が委員長になって良いのだろうかの不安の心を、晴佐久神父の総会当日19日の日めくりカレンダーの言葉、『役に立たないものほど役に立つ ふさわしくないものほどふさわしい』が後押ししてくれたと披露しました。『役に立たないものほど役に立つ』。複眼の視点。発想の転換です。そうそう、その時同時に、晴佐久神父の「これ大事ですよ」と言われた言葉が、やけに鮮明に思い出されました。それは、「いつも太陽は地球を照らしているんですよ。雲が時折、邪魔しているだけの話です」と。こうして委員長生活がスタートしました。
実は私は、いきなり4月の司牧評議会を欠席しています。委員長選挙前に、イスラエル巡礼旅行に申し込んでおり、洗礼後日も浅い私は、どうしても逃したくなく、参加したのです。巡礼旅行の指導司祭はサレジオ修道会のコンプリ神父で、何処を訪ねても示唆とユーモアに富んだ話をされ、40名近い参加者は日々新たになり顔が輝いていました。
この巡礼旅行で多くのことを学びました。現場主義の私は、「ここが壮絶な自決があったユダヤ戦争の現場です」「この木にザーカイは登って、イエス様を待っていました」などの解説を受けると、あたかも自分自身がその時代に身を置いているように思え、聖書の言葉がより鮮明に感じられました。
また何より、この巡礼旅行での人との出会いは大きな恵みとなりました。コンプリ神父は聖骸布研究者としても有名ですが、ホテルのレストランで偶然同席した、同じく聖骸布研究者でエルサレム在住のスペイン人、ヴェルネット神父を紹介してくださいました。聖骸布に興味があるとの私の話に、ヴェルネット神父は食後わざわざ部屋からご自分の研究書を取ってきて、プレゼントしてくださいました。聖骸布には多くの謎があると言われていますが、その中の一つに、紀元33年のものであるはずの聖骸布が中世になって突然世に現れた、それ以前は何処にあったのか不明というものがあります。未だ精読出来ていませんが、正にヴェルネット神父はここを研究されています。長崎キリシタン研究は私のライフワークですが、聖骸布研究もこれに加わりました。この時を逃してはならないと参加した巡礼旅行が、私の信仰心を深耕してくれたと思います。
私は、日曜日の主日のミサ前、聖堂エントランスで2年間欠かさず皆さんをお迎えしました。そして、ここで多くの出会いの恵みを得ました。つまりこの2年間は、イスラエル巡礼旅行から始まり、恵みの山となったのです。
『恐れるな。わたしはいつも共にいる』のみ言葉を軸に、離れそうになってもそこに立ち返り、交わりによって皆さんに支えられてこられたことを感謝します。神様の恵みは無限であることを皆さんにもお伝えしたいと思います。
【 お知らせ 】
春の先駆けとなる梅の花が満開となりました。豊島神父さまの説教は本日の福音にちなみ、人間関係の苦悩について、人の力の限界を自覚し、神の力を信じ、祈る事の大切さを示されました。また、教皇様が「性虐待被害者のための祈りと償いの日」を設けたことについて、「隠さない、逃げない、誤魔化さない」ことが集団として必要ですが、人間は罪を犯しやすいものと自覚して、祈り、神に伺うとの習慣を、御聖体を受け、身に付けることと結ばれました。
初金家族の会は、シスター鈴木秀子さんのNHKでの放送、「苦しみを幸せに変える人生」を視聴して、目を開かされるところが多くありました。特に感じた言葉、「寝る前の三つの感謝、聖なるあきらめ」などについて、思い当たる体験と信仰、信仰に対する思いなどをお互いに分かち合い、信仰を深めることができたと感じました。
初金家族の会、次回は4月5日(金)のミサの後、午前11時頃から開催の予定です。一品持ち寄りの鍋料理を囲んで、懇親と、分かち合い、信仰を語り合う会としたいと企画しています。
「初金家族の会」は、初金ミサの後、貴重な体験を披露し、分かち合い、信仰を語り合う、信仰家族の絆を深め合う楽しい会です。皆様、どうぞお気軽にお立ち寄り下さい。