2018年5月号 No.537

発行 : 2018年5月19日
【 巻頭言:主任司祭 豊島 治 】

重ねます

主任司祭 豊島 治

梅雨入りを意識させるこの時期にしては気温の高さにおどろく身体をいたわりながら、聖母月(5月)からみこころの月(6月)へと教会の暦はすすんでいきます。
 今年から聖霊降臨の主日の翌月曜日が「教会の母マリア」を記念する日として定められました。今年は5月21日月曜日です。当日多摩教会聖堂でのミサはありませんが、その他のところでミサに赴く方は、すでに発行されている毎日のミサの内容が変更されていますので、中央協議会のホームページから差し替え箇所を確認ください。

 多摩教会としての5月から6月は、「備えの時期」ともいえる感覚があります。キリストの聖体(今年は6月3日)では7人が初聖体をうけるための勉強をしていますし、多摩教会の構内を使ってのバザー(10月21日)も準備がはじまっています。郊外の黙想の家での研修や子ども達の合宿の企画もはじまるときいています。

教会の母マリアの記念について「マリアはキリストを生み育てキリストが十字架の死の前にあがなわれた人々の母とされた。」というパウロ6世教皇のことばをもって受け止められ、今年のルルドの聖母(2月11日)に記念する旨が発表されたものです。
 新しいでも通例のことでも始め時は高揚することもあれば、不安もついてまわります。同時に準備を進める過程のなかで思い通りに行かない事に対して、大なり小なりの「痛さ」を持つこともあるでしょう。教会の母としてマリアを記念に据えたことは、わたしたちのそうした気持ちを受け止めささげてくださること、そして広い意味で恩寵へと行き着く先を示してくださっていることになります。

 6月3日は初聖体が行われますが、同時に星野正道神父様の主司式によるものです。星野神父様は1993年3月の叙階ですので、司祭叙階から25年の銀祝の年になります。瀬田にあったアントニオ神学校卒業しての叙階ですので、教区司祭と異なる要請を歩んでこられています。それゆえ霊性も豊かさをもっておられることは感じられている方もおられるでしょう。2006年から2008年まで多摩教会協力司祭として主任司祭のもとで助けをいただきました。
 私は、神学校3年目のとき、教区神学生の黙想会で星野神父様の指導をいただきました。そのときの「自分の今の生活とその先の生涯をキリストの生涯と合わせてみなさい」という言葉が今も残っています。司祭というのは、はかりしれない大きな恩寵に向かいながら、苦悩で眠れない日々の疲れを感じながら、キリストの生涯と関われることを喜びとし、また福音を携えて前進するものと感じています。25年の歳月のあいだ、神父様に与えられた神の関わりの祝いを私たちはミサ後のパーティで表す機会をもちますが、現在、星野神父様のこれからを祈る霊的花束も募っています。聖堂エントランスホールにある用紙をお使い下さい。

 6月17日は被災地の活動をなされているシスター丸森をお招きして、拡大入門講座を行います。拡大入門講座とは通常の主任司祭の講座にかわって、修道者・司祭を招いて経験や霊性に導かれた「証し」をうかがうものです。入門講座を卒業された方も参加をおすすめします。
 シスターは福島県内の教会関係と連携して被災地の心のケアの一環である傾聴を実践されました。わたしたちは関わりなくしては自分を肯定することもできませんし、その会話というのは重要な役目をはたしているのですが、「聞く」という助けは被災地の人をはじめ、喪失感と向き合っていた方々とはどうであったのかの様子を聞ければとおもいます。詳しくはホームページまたはエントランスにあるちらしをご覧下さい。

神様の想いは愛に満ちていると同時にはかり難いもの。その事柄に心をあわせて生涯を歩んだマリアの姿に倣うために、するべきことを積み重ねながら、み言葉をしっかり受けなおす時期にいたしましょう。

【 連載コラム 】


人生の旅をいっしょに
= ウエルカムのサインをあなたからあなたに =
連載コラム「スローガンの実現に向かって」第88回
第7回チャリティ・コンサートを終えて

崔 承埈(チェ・スジュン)

 輝かしい新緑と美しいギターの音色、毎年GW連休の始まりを飾るチャリティコンサートを今年も大盛況のうちに終えることが出来ました。震災の年2011年に、元々日本にコンサートの予定があったキム・ソンジンさんが震災直後、被害者の為に何か役に立ちたいと自ら申し入れがあり、チャリティコンサートを行ったのが原点です。
 まだ記憶に新しい震災直後の5月は余震が続き、福島原発も予断を許さない状況であった為、多くの外資系企業が従業員を東京から避難させ、予定されていたコンサート等もアーティストの来日キャンセルが相次ぎましたが、キムさんは潔く来日を決断してくれました。
 今年に至るまで合計7回のチャリティコンサートを通じて、被災地を思いやる気持ちはもちろん、通訳の要らない共通言語としての音楽の素晴らしさを伝えてくれています。挨拶や曲の解説は通訳を介さないと通じない。しかし演奏が始まると国、言語、人種の壁は消える。この当たり前のようで不思議なことは、きっと神様の御業だと思います。

韓国でもキムさんの趣旨に賛同する音楽の仲間が増え、今年はヴァイオリンとクラリネットも加わり、いつも以上に華やかで迫力のある音楽を楽しむことが出来ました。ギターは独奏楽器としても素晴らしいですが、今回のようなギター五重奏、ヴァイオリン、クラリネットとのアンサンブルにおいても主演と助演をしっかりつとめ、様々なジャンルを消化できるオールマイティーな楽器であったこともとても興味深かったです。
 『愛の挨拶』の美しい旋律で始まり、『アヴェ・マリア』、ジブリのお馴染みの温かいメロディ、情熱的なタンゴ、『死の舞踏』、『オペラ座の怪人』といった大曲まで、誰もが楽しめる選曲も素晴らしかったです。全ての曲のアレンジを行った音楽監督のジョンさんは聞き手に臨場感を感じさせることがひとつの編曲ポイントとのことで、曲の主要メロディが偏ることなく、色々な人と楽器に分散されることによって演奏に立体感を与えているそうです。
 韓国の演奏者たちと日本の聖歌隊による合奏も大変感動しました。いつかクリスマス・コンサートとして開催し、キャロルともっと沢山の曲を合奏出来ればと思います。キムさんが1回目以降一貫して伝い続けてきたメッセージ、「音楽を通じて被害を受け苦しんでいる人々を思いやる」を今後も実践していきます。

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【 お知らせ 】


「初金家族の会」からのお知らせ

 5月は教会工事作業関連で、初金家族の会はお休みになりました。6月は、6月1日の初金ミサ後、信徒館にて開催いたします。
 今回のタイトルは、「豊後の切支丹と平戸の聖地、隠れ切支丹の里、生月を訪ねる」です。この巡礼に参加した発表者、中嶋誠さんと、多摩教会からの同行者4名のかたのお話です。大分県、長崎県と回りました。この巡礼の様子を分かち合えるよう、多数の方の参加をお願いします。

 「初金家族の会」は、初金ミサの後、信徒会館で、貴重な体験を分かち合い、信仰を語り合いながら、信仰家族の絆を深め合う楽しい会です。皆様、どうぞお気軽にお立ち寄り下さい。
 初金家族の会は、初金ミサの後、11時ごろから開催の予定です。