巻頭言:主任司祭 豊島 治「WELCOMEからはじまるクリスマス」

WELCOMEからはじまるクリスマス

主任司祭 豊島 治

 12月16日 菊地功(きくちいさお)東京大司教としての着座ミサがカテドラルにて行われました。構内にモニタールームが設置されていたものの堂内は通勤電車並みの混雑でした。全国各地からまたドイツやアフリカからも参加され「多様性による一致」をかかげる新大司教の道がスタートしたことになります。
 着座式の冒頭でフランシスコ教皇からの任命書が朗読され、岡田大司教から東京教区牧者(ぼくしゃ)の象徴である杖・バクルスが菊地大司教に手渡されました。「菊地大司教様、よろしくおねがいしまーす」との声が堂内にきれいに響きながら託された牧者の杖の委譲に岡田大司教の長年の苦労と解放されたことの安堵が感じ取られ、長年大司教ミサの侍者をつとめた若者たちも笑顔になり、拍手がわきおこりました。岡田大司教の紋章に刻まれたモットーは「主に望みを置く人」でした。「多様性における一致」も主に望みを置く人だからこそできる大きな展望です。

 イエス様の降誕(クリスマス)を待ち望む私たちは、年末のいそがしい時間の渦から一時(いっとき)でも抜け出して少し立ち止まり、世界中の方と同じ地域の方とそばにいる方と心を合わせた人生の旅をともにしているという意識をもとうではありませんか。そこに多様性の一致への入り口がみえてくるのではと考えます。
 今年のある時期「排除」という言葉が大きく報道されました。排除したくなる側としては論理があるでしょう。しかし救い主イエスがこられたのはそんな人間がもってしまうかたくなさを超えましょうというメッセージがあるのです。そうすれば新しいすばらしいものが生まれます。

 「排除されていい人はいない」「神さまからの愛にふれなくていい人などいない」というメッセージを私たちの姿であらわしてみてはいかがでしょう。聖なる家族は置き人形の姿にあるのではありません。移住を余儀なくされる人、排除を経験されている人、孤独な立場の人も含めこの星の生きとし生けるものにある。そんな意識を多摩教会としてもつために、カリタスが行っている、リーチアウトフォトという企画を実行することにしました。簡単なことです。「ようこそ」という歓迎のポースを写真に撮り、それを広報媒体にのせてメッセージを贈るのです。国際カリタスは2000万枚をあつめようとしています。それは写真をつなぐと地球一周分となり世界が手をつなぐということになるそうです。国際カリタスのホームページにも申請し掲載しますし、技術的な面も可能なら多摩教会広報にもひろげてみてはと思います。
 実施担当は多摩教会家族委員会におまかせしました。掲示や呼びかけで写真撮影の日を発表します。どうぞ参加ください。
 12月25日の前夜が日曜日という降誕の日、世界に向けて「ようこそ!」「ともに人生を旅しよう」を発信する気持ちにもなって、Welcome Baby Jesus!(幼子イエス ようこそ!)の優しいクリスマスの祝いにつなげましょう。

Archbishop_Kikuchi菊地大司教様もこの企画に参加しています。(CJホームページより)

Fr_Toyoshima
少し照れがはいっていますが、豊島神父も参加しています。
(このキャンペーンは二年間2019年まで続きます)

 今年もいろいろお世話になりました。2018年もよろしくおねがいします。